離婚をする際、出産後と出産前の違いはある?
Q:私は妊娠中なのですが、最近、夫の浮気が発覚し、離婚することになりました。来月、出産予定ですが、離婚届を出すタイミングは、出産する前と後のどちらが良いということはあるのでしょうか。
A:離婚と出産のタイミングの前後で、変わらないものと変わってくるものがあります。まず変わらないものですが、基本的な親子関係は影響を受けません。婚姻中に生れた子はもちろん、離婚してから300日以内に生れた子も、夫婦間の嫡出子であるという推定を受けます。したがって、父子関係については、離婚と出産のどちらが先になっても、ご相談の場合は夫の嫡出子であることに変わりありません。
また、両親が離婚しても、親と子であるという関係は変わりませんので、扶養義務や相続に関する権利などは変わりませんし、離婚と出産のタイミングの前後で影響を受けるものではもちろんありません。
事務的な手続の仕方は、変わってくる場合があります。
まず、出生した子の親権者の決まり方には、離婚と出産の前後により、異なる点があります。先に離婚が成立している場合、親権者は原則として母親となります。父親を親権者とする協議が成立したときは、別途、その旨の届出をすることになります。一方、出産後に離婚届を出す場合は、離婚届にどちらを親権者とするか記載して、提出することになります。いずれも、協議が成立しなければ、家庭裁判所で調停をしてもらうことになります。
また、出産後に離婚する場合は、一度出生に関する届出をしているため、戸籍や氏を変更したり、勤務先や健康保険への変更届出をしたりするケースが出てきます。氏を変更する場合が特にそうですが、手続上の手間は出産後に離婚するケースの方が多くなりそうです。家庭裁判所など、出向かなくてはいけない先があれば、赤ちゃんを連れて行くのは大変なこともあるかもしれません。
この他に、金銭的な面で影響が出てくる場合もあります。例えば加入する健康保険の形態により、出産一時金の金額は異なることもあります。勤務先の会社やその同僚、親戚などからお祝い金がもらえる場合もあるかもしれませんが、離婚した後での子は、法律的には子に変わりないとは言っても、養育しない側の親は、お祝い金を受け取りづらいかもしれません。

